初代藩主・水野勝成公の時代から能が盛んだった福山。福山市市制100周年記念に初演した新作能「福山」が6年ぶりに上演されます。
福山城を訪れた旅人の前に不思議な老人が現れ、福山城や町の名所を案内し、「実は水野勝成の霊が後の世を見届けるために現れたのだ」と言い残して姿を消します。
すると花の精が舞い遊ぶ夢の世界が広がって阿部正弘が姿を現し、世の中を治るための指針としていた言葉を示し……というストーリー。
福山の歴史上欠かせない二人の藩主が登場する、地元ならではの能です。野村萬斎氏を迎えて能の特別演目「翁」の上演もあります。
【見どころ】
新作能「福山」は福山の歴史が題材になっているので、主人公である水野勝成や阿部正弘の人物像に思いをはせれば、普段能になじみのない人でもきっと楽しめます。
能「翁」
翁/大島輝久
三番叟/野村萬斎 千歳/野村祐樹
頭取/大倉源次郎 脇鼓/大倉伶士郎、清水皓祐
大鼓/亀井広忠 笛/杉信太朗
地謡/出雲康雅 他
新作能「福 山」
原作:森和子 制作:喜多流大島能楽堂
前シテ・老人(水野勝成の霊/大島政允
後シテ・朱雀神/大島輝久
シテツレ・若木の精(阿部正弘の霊/大島衣恵
ワキ・旅人/江崎欽次朗
子方・花の精/子ども5名
笛/森田保美 小鼓/久田舜一郎
大鼓/谷口正壽 太鼓/梶谷英樹
地謡/長島茂、狩野了一、金子敬一郎、佐々木多門 他
喜多流大島能楽堂≫https://noh-oshima.com/